ねこログ

2児のパパ&主夫で外国語講師をしています。趣味の語学学習や子育て、簡単な男の料理、お菓子作り、家事の悩みや工夫、ライフハックなど色々と書いた雑記ブログです。

うるさい教室を催眠術でコントロールする方法

 みなさん、こんにちは。小学校の英語の先生の読者様、英会話教室の講師の読者様、今、

『子供たちが授業中うるさくなり過ぎて、どう制御したらいいのか

『生徒たちが授業中コントロールできなくなる

『怒鳴ることなく、授業中に子供たちに話を聞かせるにはどうしたら

などと悩んでいませんか?

 私も英会話教室の講師をしたり、小学校でALT(私の住んでいる町では"ALT"とは呼んでいませんが)をしたことがあります。英会話のレッスンを行うことの面白いところは、子供たちと一緒に踊ったり、歌ったり、ゲームをしたり、生徒さんにもどんどん会話をしてもらったり、授業に積極的に参加してもらって、講師と生徒が一体になって授業を築けることだと思います。英会話以外の教科で、生徒さんにどんどん話をしてもらったり、ゲームをして楽しむなんて言う教科は少ないのではないでしょうか。

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 しかし、その一方で、子供達が積極的に話をしたり、アクティビティーを始めたりすると、時には教室が制御不能に陥るリスクもあるのが英会話の授業。

 

 そこで今日は、私流『うるさくなり過ぎてしまった教室を、すぐに静かにして子供たちを授業に集中させる心理トリック』を紹介したいと思います。このワザを使うと、私自身は100%近い割合で成功しています。心理トリックを使うテクニックなのですが、催眠術と同じ原理だと思います。

 

実話:

 私が行うレッスンに、一度同僚が来たことがあります。レッスンの中盤、英語のスピーキングを練習するためのアクティビティーをデモンストレーションしていました。すると次第に生徒さんたちが元気になり過ぎてしまいました。そこで同僚にこのワザを見せたんです。そしたらレッスン終了後、『や〜、あれは、本当、見事だったね!』と言われました。

 

 ちなみに、誤解がない様にしたいので、言っておきますが、『催眠術』と言っても、怪しいものではありません。映画やドラマで、よく催眠術師が『OOしなさい!』と相手に言うと、催眠術にかかった人はまるでロボットやゾンビになった様に、催眠術師の言うがまま...なんてことがありますが、あれは映画の世界だけの話です。

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私は催眠術の専門家でもなんでもないのですが、催眠術を使っても、本人が本心では『やりたくない』って思っていることをやらせることはできないそうです。

 

シチュエーション:

 さて、本題に戻りましょう。生徒数30人のクラスと設定しましょう。で、あなたは英会話の授業をしていて、生徒さん同士に会話をするアクティビティーをさせていました。すると子供達が、意図するレッスン内容からどんどん離れていき、お友達とおしゃべりをしたり、歌を歌い始める生徒まで現れました。生徒さんたちが小学校低学年だとよくあるパターンだと思います。

 

対処法:

ステップ①何も言わずに、あなたは両手を高くあげます。この時に、あなたと目があった生徒さんにも、ジェスチャーであなたと同じ様に両手を高くあげる様促します。これを短時間の間になるべく多くの生徒さんたちにやらせます。

 

 手を下げてしまう生徒さんもいると思いますが、手を下げてしまった生徒さんにはジェスチャーで『手を上げたままにして』と促します。半数近くの生徒さんたちが両手を挙げた頃には、教室はすでにかなり静かになっているはずです。手を挙げていない生徒さんたちも、『えっ、なに、なに?手をあげるの?』って不安になってきたり、実際に他の生徒さんに聞いたりするかもしません。この間、あなたは一言も話をしません。

 

 全員の両手が上がったころには、話をしている生徒さんはほとんどいないはずです。これは、

①教室の異様な雰囲気で、生徒さんの注意が両手をあげることに向き、

②両手をあげることにより、視野が狭まり

③視野が狭まったため、視線が先生の方に向き

④先生は何も言わないから『これから何が起こるんだろう』と言う不安と緊張とワクワクした気持ちに包まれる

からです。

 

ステップ②教室を静かにするのが目的だったら、これだけで教室は十分に静かになるはずです。ただ、今、生徒さんたちの注意はあなたの方に向き、『両手をあげる』と言う指示にも従っています。しかも、両手を上げたままの状態と言うのはかなり無防備な姿勢ですので、生徒さんたちはこの時、先生の指示に従いやすくなっています。なのでそこですかさず、『授業中は先生の指示に従うものなんだ』と言う暗示をかけます。この時に英語の練習もできますので一石二鳥です。

 

 それではどの様に『授業中は先生の指示に従うものなんだ』と言う暗示をかけるかと言うと、あなたもジェスチャーをしながら:

『Put your hands on your head!(手は頭に乗せて!)』と言って、全員に自分の手を頭の上に乗せる様に誘導します。

 

 全員の手が自分の頭の上に乗ったのを確認して、『Good, good, good job! (そうそう、よくできましたね〜). 』などと言って、肯定的なフィードバックを与えます。そしたら今度は、『OK, everyone. Now put your hands on your shoulders! (いいよ〜みんな。さあ、今度は手は肩の上だ!)』と言って、頭の時と同じく、全員の手が自分の肩の上に乗るのを確認します。そしたら、また肯定的なフィードバックを与えます。

 

 手を当てる体の部位を、耳にしたり、お腹にしたり、ほっぺたにしたりと、体の部位を変えて、これを数回行います。この時のポイントは、テンポよく行うことです。

 

ステップ③最後に、『Put your hands on your mouth! (手を口に当てて!)』と言って、生徒さんたちに自分の両手を口に当てさせます。そしたら、生徒さん全員がしっかりと理解できる様に、はっきりとした日本語で『はい、手はまだ口に当てたままです。手を口に当てると、お口は完全に閉じています。今度は先生が "One, two, three"って言います。先生が "One, two, three"って言ったら、みんなは手をお口からゆっくり離して、静かに席につきますわかりましたよ。いいですね〜。"One, two, three!"』(あなたも、生徒さんたちにやってほしい動きをデモンストレーションをしながら見せる。)

 

ステップ④今、生徒さんたちの頭の中では、『先生が指示を出す→私は先生の指示に従う』と言う暗示が効いています。なので、あなたは、『はい、みんなはいつも、先生が "Put your hands on your mouth"って言ったら、いつでもおしゃべりをすぐにやめて、手を口に当てるよ。そのあと先生が "One, two, three"って言ったら、みんなはいつでも、両手はひざの上に置いて、先生の話をしっかり聞くんだけど、わかったよ。いいですね〜。』と言います。この時、あなたも生徒さんに行動してほしい動作のデモンストレーションを行いながら、このセリフを言います。

 

うまくいけば、その次からは...:

 これをテンポよく行えれば、その次からは教室がうるさくなってきても、『Put your hands on your mouth!』と『One, two, three!』だけでも十分な効果がえられる様になってきます。

 『 "Put your hands on your mouth"でおしゃべりをやめ、"One, two, three"で両手はひざの上に置いて、先生の話を聞く。』と言う条件付けがされるからです。口を両手で押さえたら、誰だって話ができなくなってしまうので当たり前なのですが...

 

これを行う時のポイント:

 これを行う時、ポイントが何点かあるのでお話します。

 

ポイント①流れを忘れてしまったり、間違ってしまっても、自信を持って行うこと。

→私がよくイメージするのは、軍隊を率いて勇敢に先陣を切っていく将軍になっているところです。アメリカのハリウッド映画などで、戦闘の前に、将軍が自分の兵士を前にして、士気を高めるスピーチをするシーンを見たことがあるかもしれませんが、あんな感じです。『オレに続け〜!』みたいな。

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ポイント②上記のステップ③と④で、赤い字で書いてあるところをよく見てください。多少不自然な日本語になっているところもあるかもしれません。それはなぜかと言うと、生徒さんたちにおこなって欲しい動作を、すでに『そうすることになっているんだよ。』と前提として話を進めているところです。

 

 疑問文、例えば、『OOしてくれるかな?』はアウトです。それはなぜかと言うと、疑問文を投げかけてしまうと、その答えが『イヤです。』になる可能性もあるからです。特に生徒さんが30人もいれば、必ずと言っていいくらい、答えに『イヤです』を選ぶ生徒さんが出てきます。おませな生徒さんの中には、『"OOしてくれるかな"って言ったって、結局は"OOしろよ"ってことなんだろう!』と反抗してくる生徒さんもいます。そうなると完全に収拾がつかなくなってしまいます。

 

 また、否定の命令文もアウトです。人の潜在意識は否定文を理解できないと言う性質を持っています。なので、『OOはしないでください』と言ってしまうと、『しない』の部分が抜け落ちてしまいます。つまり、『大きい声を出さないでください』と言われれば、まず、それを言われた生徒さんは『大きい声を出す』場面を想像します。で、大きい声を出すんです。

 

ポイント③『いいですか?』と言う投げかけも極力最小限に留めましょう。上記のポイント②の『疑問文はアウト』と同じ理由です。稀に下記の様な生徒さんがいます。

疑問文『いいですか?』を使ってしまった場合:

先生:みなさん、いいですか?

生徒A:よくありません。

 同じ疑問文を使うのであれば、『いいですか?』の代わりに『わかりましたか?』の方をお勧めします。『わかりましたか?』と聞いて、生徒さんに『わかりません。』と言われた場合、もう一度指示を説明すれば良いだけです。

疑問文『わかりましたか?』を使った場合:

先生:みなさん、わかりましたか?

生徒A:わかりません。

先生:そうですか。では、もう一度説明しますね...

 と言う具合です。

 

ポイント④生徒さんの中には、諸事情により、腕をあまり動かせない生徒さんもいるかもしれません。例えば、骨折をしていたり、関節を痛めていたりして。あとは、わき毛をそってくるのを忘れてしまっていたりとか。そう言う生徒さんがいないかあらかじめ調べておくことをお勧めします。

 

 以上が、私が時々うるさくなり過ぎてしまった教室で、統制を保つために使う心理トリックです。

『子供たちが授業中うるさくなり過ぎて、どう制御したらいいのか

『生徒たちが授業中コントロールできなくなる

『怒鳴ることなく、授業中に子供たちに話を聞かせるにはどうしたら

などと悩まれている小学校の英語の先生、英会話教室の講師のみなさま、参考にしていただければ幸いです。

 

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終わりに:

 当ブログでは、不定期ですが週2〜3回ほど、男の子育て(『男の子+育て方』ではなく、『男の+子育て』ですよ。)、語学教育、語学学習、男のレシピ、旅行、生活の知恵、ペットの話など、様々な内容のブログを公開しております。よろしければぜひ読者登録よろしくお願いします。

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 今日も最後までどうもありがとうございました。