ねこログ

2児のパパ&主夫で外国語講師をしています。趣味の語学学習や子育て、簡単な男の料理、お菓子作り、家事の悩みや工夫、ライフハックなど色々と書いた雑記ブログです。

国際結婚の家庭のバイリンガル子育て方 その2

『子供をバイリンガルに育てる方法ってどんなのがあるかな?』

『親が子供に外国語で話しかける子育ってどんな感じ?

『実際にやっている人の感想はどうなんだろう?』

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(住んでいるのも日本、父親も母親もアジア人なので、見た目は普通の日本人一家です...っていきなり日本の街並みじゃないですね。すみません。)

 皆さん、こんにちは。ミッチです。当記事をお読みいただきましてありがとうございます。我が家は国際結婚の家庭なのですが、以前、『国際結婚の家庭ではどうやって子供達をバイリンガルに育てる?』と言うタイトルのブログ記事を投稿しました。しかしその後、バイリンガルの子育て方法を初めて少し変更したんです。それからかれこれ1ヶ月ほど経つので、これまでの感想を読者の皆様とシェアできたらと思い、本日はそのことについて少し書かせていただくことにしました。

 子育て中のパパ・ママでお子さんをバイリンガルに育てようとしている方、子供はまだいないけど、国際結婚だから、子育てをする時、言語はどうしようと考えられている方、参考にしていただければ幸いです。

 

以前のやり方は:

詳しくは前述のページを読んでいただければと思うのですが、簡単に言うと、以前は、

①子供達が話す言語は自由

②家内が子供達に話す言語は中国語

③家内がいるところでは、私も子供達に中国語

④私と子供達だけの時には、私は子供達にスペイン語

⑤私たち夫婦間での会話は英語

と言う具合でした。住んでいるのは日本なので、日本語は環境から学んでもらう形です。

 これを長女に関しては生まれてからずっとなので12年間、次女も同じく生まれてからずっとなので7年間行って来ました。ちなみに、学習塾や英会話教室などへは一度も通わせたことはありません。

 

その結果:

 長女、次女ともに、日本語は普通に話します。それ以外の言語に関しては話す様に強要はしていないので、単語レベルで時々中国語やスペイン語で何か言ったりしますが、文を組み立てて、フルセンテンスを話すと言うことは滅多にありませんでした。ただ、中国語もスペイン語も普段から親に話しかけられて普通に耳にしているので、普通の親子の会話であれば、リスニングはバッチリです。子供向けのYouTube動画などを見せても、それなりに内容を理解しているようです。

 ただし、我が家では、英語は、私と妻の『夫婦間で話す言語』的な存在の言語だったため、他の言語と比べるとかなり弱いです。長女は中学生1年生なので、小学校・中学校の英語の授業で英語に多少触れていたりすると言うこともあり、次女よりもリスニングができます。どのくらいできるかと言うと、私たち夫婦間で話していることも、『何について話している』と言うのは十分わかるくらいのリスニング力が身についていた様です。

 その一方次女は、親が英語で会話をしているところを目撃する頻度が少ないので、必然的に英語を耳にする機会が少なくなり、次女の英語のリスニング力は比較的弱いところがありました。と言うのも、次女が生まれてから、家内の仕事が一時期とても忙しい時期がありまして、子供が起きる前に出勤し、子供が寝ついてから帰宅と言う生活が5年くらい続いていたんです。

現在のやり方:

①子供達が話す言語は自由→以前と同じ

②家内が子供達に話す言語は中国語→英語

③家内がいるところでは、私も子供達に中国語→英語

④私と子供達だけの時には、私は子供達にスペイン語→以前と同じ

⑤私たち夫婦間での会話は英語→同じ

 つまり、中国語君には非常に申し訳ないのですが、以前『中国語』となっていたところを全て英語に置き替えたんです。

 

中国語をやめて英語に変更した理由:

①中学1年生の長女が、『私ももっと英語が話せる様になりたい』と言い出したことと

②今後、家族で中国に移住する可能性が低いことと

③その一方、中国語は私(父親)が子供達と音読で学習を継続していく程度で十分

と判断したためです。

 

『子供に英語で話す』と言うことを1ヶ月継続しての感想:

 初めのうちは、私と家内はかなり混乱しました。と言うのも、普段自動的に、『この状況ではOO語で話す』と言うのを12年間も継続してきたので、それが習慣化されてしまっていたからです。1ヶ月経った最近でも、中国語が途中まで出かかってから、後から同じことを英語で言い換えて、もう一度子供達に話しかけると言うことが時々あります。

 その一方で、子供たちには『OO語で話をしなければいけない』と言う強要はしていないので、子供たちはあまり混乱していないようです。

 子供達の英語の理解度はどうかと言うと、例えて言うならば『利き手ではない手でお箸を持つ』ような感じかと思います。長女の方は、今まで中国語で話しかけていたところを英語に変えても、さほど内容を理解するのに苦戦はしている様子はありませんでした。しかし、次女はと言うと、初めの1週間はかなり苦戦しました。

 親の方が、一つのことを伝えるのに、言い方や表現を変えてみたり、ゲスチャーを使ったり、絵や図を書いて言いたいことを説明したりと、いろいろと工夫をする必要がありました。当然、次女も次女で、かなり大変だったと思います。

 しかし、子供の脳は本当に柔軟で、すごいですね。1週間で英語で話しかけられることに慣れ、1ヶ月たった今では、1つのことを説明するのに何度もトライをしなければならないと言うことはなくなりました。

 

子供は英語で話さないのか?

 子供達には『OO語で話をしなければいけない』と言うルールの強要はしていません。なので、日本に住んでいる現在、我が家の子供達が普段話す言語は9割以上が日本語です。しかし、本人たちも英語で話せる様になりたいと言う気持ちがあるらしく、『OOって英語でなんて言うの?』と聞いて来る頻度が以前にもまして増えました。そんな時には、小学生の次女にはフレーズをそのままフレーズとして教えてあげます。12歳くらいまでの子供は、丸暗記するのが得意だからです。

 中学生の長女には、長女が学校ですでに習っていそうな文法がそのフレーズにある場合には、短めに文法の説明をしてあげることもあります中学生くらいになると、丸暗記する能力よりも、分析する能力の方が長けてくるからです。 こんな感じです↓

(週末にどこに遊びに行くかの話をしていて。)

父:How about going to the zoo? (動物園に行くのはどう?)

長女:『それいいね!』って英語で何て言うの?

父:Sounds great!

長女:さう〜ん グレイトゥ?

父:Sounds great! (ゆっくりと言い、ヘッドフォンを耳に当てるジェスチャーをしながらsoundと言う。そして両手の親指でグッド👍のジェスチャーをしながらgreatと言う。この様に単語の説明をしてから、今度は3人称単数形現在の説明で、I like, you like, he likes. I sound, you sound, it soundsと言う。これで長女がなんとなく、『あっ、このSounds great! のsoundsは学校で習った3人称単数形現在なんだな』と気づけばそれはそれで素晴らしいのですが、それで気づかなくても、あえてそれ以上の説明はしません。) 

 

 また、長いフレーズになると、当然いい間違いをするのですが、そんな時は、それを直したりはせずに、正しい英語のフレーズを親の方が言い直す程度にしています。こんな感じです↓

次女:『牛乳ちょうだい』って英語でなんて言うの?

父:Can I have some milk, please?

次女:キャンナー ラララー ミルク プリーズ?

父:Can I have some milk, please?(1回目よりもゆっくりと) OK, here you are (オーケー。はいどうぞ).

と言う具合です。

 

 この様にして、家族での英語での会話をかれこれ1ヶ月ほど行って来ました。大抵の場合、親は英語のみで子供達に言いたいことを伝えることができる様になりました。稀にいくらトライしても伝わらないことがありますが、そんな時は我が家では遠慮なく日本語を使ってしまいます。『英語が理解できなくて、イライラが募ってしまい、英語で話をするのが嫌になってしまっては、伸びるものも伸びなくなってしまうのでは』と言う考えがあるためです。そのため、子供達が私たちの英語が理解できない時は、何度かあれやこれやと、ジェスチャーゲーム感覚で英語のみでの説明をトライしてみて、それでもやっぱりだめなら日本語を使ったり、キーワードとなる単語だけを日本語に置き換えたりと言う具合でやっています。

 1ヶ月やって来て、一番大変な時期はすぎた様なので、これからも継続していく予定です。

 

おわり:

 いかがでしょうか?国際結婚をしていて、お子様をバイリンガルに育てようと思っている方、国際結婚ではないけれども、親が外国語が話せるので、子供達にその外国語で話しかけようかな〜と思っている方、このブログが少しでも参考になれば幸いです。今日も最後まで読んでいただきましてありがとうございました。次回も宜しくお願いします。